こまだこまのロバの耳ブログ

旅行と生活。ときどき読書。だいたい酒。

『逃避めし』 「台所に住みたい」

本の帯はけっこうすぐに脱がせてしまうわたしですが、この本はなぜかちゃんと帯を着せたまま本棚にずっとあります。そして、帯にはこう書いてあります。

 

シメキリ迫る非常時に、なぜか創作料理を作ってしまう。そんな逃避の日々を綴った、著者初の私的料理エッセイ。

「台所に住みたい」吉田戦車

 

逃避めし

逃避めし

 

 わたしにとって吉田戦車さんは長いこと「『伝染るんです。』の人」でした。子供の頃練習したので、かわうそくんの絵はいまでもすぐに書けます。

今は子育てエッセイ漫画、『まんが親』が有名でしょうか?

 

そんな吉田戦車さんが仕事の合間につくった数々の「逃避めし」が79種類、イラストと写真つきエッセイで楽しめます。

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しょっぱなから、なんと手作り駅弁。包装紙まで。細部へのこだわりがすごいです。

自分で言うのもなんだが、第一回目にふさわしいみごとな逃げっぷりだと思う。

 

 こんな調子ではじまるエッセイ。楽しくないわけがありません。

そうめんに梅干しを浮かべただけの「日の丸そうめん」から、「ポーチドローストビーフ」のようなごちそうメニュー、「イチゴジャム」や「和菓子のサンドイッチ」など甘いものまで、料理のジャンルはさまざま。

 

見開き2ページでひとつのエッセイとなっているので読みやすく、どこから開いても楽しい本だと思います。

 

あとがきもいいです。

インスタントの醤油ラーメンでつけ麺を作ったりするような、おやつのような思いつき料理。人に「おいしい」といわれることを目的としない自己満足料理を、もっともっと作りたい。

 「自己満足」って言葉は悪い意味でつかわれることが多いですが、いいですねこういうの。

こういうのを自由っていうんじゃないのかなーと思ったりします。

 

改めてパラパラとページをめくっていると、作ってみたい料理がたくさんあります。

わたしもこないだスーパーで見かけて、気になりながらも手を出せなかったホヤ。

岩手県出身の吉田戦車さんの母によると、

本能のままに切って洗えばいい」

とのことですので、わたしも今度は勇気を出して、本能のままにホヤの酢の物を作ってみようと思います。

 

 

 


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