こまだこまのロバの耳ブログ

旅行と生活。ときどき読書。だいたい酒。

『ごはんのことばかり100話とちょっと』 今日一日のテーブルをもっと大事に。

 これはもうほんとにタイトルどおりの本で、よくこんなにごはんのことばかり書いたなあ、と思います。もちろんいい意味で。

 

 

 ハードカバー版の表紙はコロッケだけだったのが、文庫版では餃子とバナナケーキも加わっていて、ハードカバー版を読んだ読者は「あっ」と気づくでしょう。

 

この本は、食べることが大好きなよしもとばななさんの、「ごはんを食べること」や「ごはんをつくる人たち」を見つめる温かい視線にあふれていて、ちょっと疲れたときとかに読むと元気でるかも、と思います。

 

 

たとえば、ばななさんが近所のニュージーランド料理店に行ったときのエピソード。

お店が混んできたら店の人が次第にいらいらしてきて覇気もなくなり、調理場の人はもう見るからに死にそうになっていた。

おかわりのワインを飲んだらため口で「だから、丸がついてるのが今日のグラスワイン、そっちに書いてるのは、明日のグラスワインになるかもしんない奴!」と言われた。

これにたいして、「怒るよりも気の毒になってしまった」と書くばななさん。

多分ニュージーランド好きのまじめそうな人たちだったから、いっしょうけんめい感じよくしてた自分が崩れちゃった瞬間って、内心では屈辱なんだろうなあ、と思った。

 

う~ん、この思いやりというか考察はすごい。

わたしも長いこと接客業をやってきたので、屈辱、という言葉はこの場合の店の人の心情にぴったりあてはまっているんじゃないかと思います。

後悔や反省というよりも、屈辱。

 

でもそれを、こんな扱いを受けたばななさん本人が、相手の気持ちをこんなふうに想像できるってすごいことだなあと思いました。

 

さすが作家さんのするどい観察眼と、他者にたいする優しい目線でつづられたごはんのことばかり100話とちょっと。

おいしいものを食べて元気が出るように、ごはん周りについて書かれたいい文章を読むと、しみじみと癒されるのはわたしだけでしょうか…。

 

 

 

それから、この本の中で紹介されていた別の本も気になりました。

修道院のレシピ

修道院のレシピ

 

これは…興味ありますがお値段なかなかしますね…。

kindleだと安いんですけど、こういう本って紙の本で欲しいですよねぇ…。うーん。

もし買ったら、またここで書かせてもらいます!

 

 

  


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