こまだこまのロバの耳ブログ

旅行と生活。ときどき読書。だいたい酒。

2018年3月に読んだ本

今月は図書館で借りた本ばかり読んでいた

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超人気本を図書館で予約していたことをすっかり忘れていて、やっとあなたの番がまわってきましたよ、という図書館からのお知らせをミャンマー旅行中に電話でうけました。

もうその本に対する興味はさほどなかったんですが、まぁせっかくだから…ということで帰国してすぐに図書館に受け取りに行き、ついでに他にも何冊か借りたことをきっかけに、今月は図書館で借りた本だけを読んでました。

というか、ほぼ津村記久子さんの本です。笑

 

うちの近所の図書館は蔵書数が少なくて探している本がないことが多いので、しばらく足が遠ざかっていましたが、やっぱり無料で本が読めるというのはありがたいです。

 

今月読んだ本は5冊でした。

うーん、少ない…。旅行疲れということにしておきましょう…。

①『個性を収入に変える生き方 ブログ飯』染谷正利

予約していたのはこの本です。

わたしがブログをはじめてから、いろんな人のブログでこの本が好意的に紹介されていたので興味を持ったのですが、気持ち的に買うほどでは……

と思って図書館に行ったらなんと11人待ちだと言われ驚きました。

こんな小さな図書館にそんなに予約待ちができるほど、わたしが住んでいる街にもブログをやってる人ややりたい人がいるんだなぁ……と妙に感心。

そして忘れた頃にやっと連絡がきました。

 

肝心の内容はというと、ちょっとわたしには熱過ぎました。

著者は1か月100記事とか書いてた時期があったらしいですが、ほんとすごい。わたしは10か月とちょっとでやっと150記事をこえたところです。

ブログで飯を食っていくんだ!!

という熱い想いを持っている人には適した本。

②『ワーカーズ・ダイジェスト』津村記久子

好きな作家のひとりである津村記久子さん。かと言って全作品読んでるわけではないので、何冊かまとめて借りてみました。

「働く」ということをテーマにした作品が多い作家さんです。

この本も、東京の建設会社で働く男性と、大阪のデザイン事務所で働きながら副業でライターの仕事もしている女性、ふたりのそれぞれの日々の出来事や想い、そしてふたりがゆるやかにつながってゆくようすが淡々と描かれています。

 

基本的には、社員は会社の持ち物だ。給料を払う限りは、懐に集めて頭数を揃えていたい。使わなくても、並んでいるだけで満足できて意義がある。社員とは、どんなに冴えない色でも欠けていると途端に持ち主の機嫌を損なう色鉛筆のようなものだと重信は思う。

とか、

べつに何でも言い合わないし遠慮しあっているけど、ジャッジもし合わない気楽な友達が欲しいと思う。仕事で知り合う人は絶えずいるけれども、彼らはあくまで仕事相手で、それを利害の絡まない関係に一方的に持ち込むことは申し訳ないと思う。

とか、なんかもういちいち共感するところが多いのがこの著者の小説の特徴だと、個人的には思っています。

簡潔にして適切。 

津村さんの小説は、まだ言語化されていなかった心の中のモヤモヤみたいなものが嫌味にならない絶妙なさじ加減でさらっと言い表されていて、あぁそう、そうなんだよなぁ、とスッとします。

 

ちなみに、わたしのツイッターの自己紹介文「やりたいことは二度寝だけ」は、津村記久子さんのエッセイ集のタイトルから勝手に拝借させていただいてます。

③『浮遊霊ブラジル』津村記久子

変わったタイトルだな、と思いながら読んでみると、内容もいつもの津村さんの「会社小説」ではなくしかも短編集。

7編の小説が収められています。

初めての海外旅行を目前に急逝してしまった主人公が浮遊霊となって念願の地を目指す、という表題作「浮遊霊ブラジル」など、この著者の他の作品に比べるとかなり毛色の違った作品ばかりで驚きましたが、著者の新境地、といった感じでどの作品もおもしろかったです。

 

個人的に一番好きだったのは、「アイトール・ベラスコの新しい妻」

小学生時代に、いじめられていた子、いじめていた子、いじめられている子の面倒を先生の言いつけによって見させられていた子。

この3人の女の子の、それぞれのその後の人生を切り取っています。

 

(ここからネタバレになります)

物語の最後、いじめられている子と、その子の面倒を見させられていた子の描写が印象的です。

「私は松木さんよりえらくなるよ」

「何それどうでもいい」

「松木さんより幸せになるし、お金持ちになる」

「ほんとどうでもいい」

私は切って捨てる。そんなことより、クラスから出たい、と思う。松木や高橋みたいな奴より上とか下とか金持ってるとか持ってないとか関係ない世間に出たい、と思う。

いじめられている子はいじめっ子を「見返したい」と考え、主人公は、そんなくだらない奴のことは見返すよりも「忘れる」ことを選ぶ、と心のなかで思う。

きっとこの主人公には、著者が投影されているんじゃないかなぁと感じました。

④『この世にたやすい仕事はない』津村記久子

36歳の女性主人公が、やりがいはあったけれどもきつい仕事に疲れきってしまい退職。1年のあいだに職安で紹介された仕事を5つも経験して、それぞれの職場で仕事との「健全な関係性」について考えながら、徐々に回復していく、という話です。

 

この5つの仕事というのがまたどれも特殊でファンタジーめいているんですが、そのなかでもわたしが一番やってみたいなーと思ったのは、「おかきの袋裏のしごと」

お菓子の小袋の裏に、ときどきクイズや豆知識が書いてあったりしますよね。アレを考える仕事です。

言われてみれば「へぇ~」ってなることやお役立ち情報、ある程度パンチがきいてて、しかもシリーズ化できて……というさまざまな条件を満たすものを考えるのはかなり大変だとは思いますが、おもしろそうでもあります。

 

本作は「仕事との健全な関係性」を考えるというのがキーワードとなっていますが、これって本当になかなか難しいことですよね。

⑤『ダメをみがく“女子”の呪いを解く方法』津村記久子・深澤真紀

「ダメ」でもどうにかやっていこう!という二人の対談。

まず表紙がダサいなー、というのが第一印象なのと、「女子の呪い」とかもうその手のワードも若干食傷気味なんだよなぁ…と思いつつ、そこは津村記久子さんだしなんかおもしろいこと書いてあるかも、と思い手にとりました。

深澤真紀さんのことは知らなかったので検索してみると、あーなんかテレビで見たことあるなー、って人でした。

この対談では、なんとなく深澤さんの方がテンション高めで一方的にわーっとしゃべっていて、津村さんは小説と同じように淡々と話されている印象。

 

印象に残ったフレーズとしては、

  • 「がんばるんじゃなくて『工夫』する」
  • 「死に方は生き方をあらわす、というのは生きてることを単純化しすぎ。死に貴賤はない」
  • 「他人を使ってガス抜きするやつから逃げろ」(←これはほんと現実でもネットでも大事なことだと思う)
  • 「『社会のへんなおばさん』として生きていく」

などなど。

 

「社会のへんなおばさんとして生きていく」!30過ぎてから薄々思ってはいましたが、わたしの道もこれしかないです。

ポンコツでもどうにか生きてる、「ダメだけどなんか楽しそうにやってるおばさん」として生きていきたいと思います。

そして、楽しくやってくためにはがんばるんじゃなくて「工夫」する。

「工夫」って言葉はなんか力が抜けてていいですね。

「努力」じゃなくて「工夫」

冷蔵庫の残り物でおいしいものを作る的な。そんな感じでいいんだと思います。

まとめ

積読はたくさんあれど、今月読んだのは図書館で借りた本ばかり。しかもほぼ津村記久子さんの本。

久しぶりに読んでみて、やっぱりわたしはこの作家さん好きだなーと思いました。

4月はもっと本を読むぞー。