先日、ふらりと入ったバーでおもしろいウィスキーを飲んだので紹介したいと思います。
キヌアで作ったウィスキー?
たまたま入った小さなバーに、なんと600種類ものウィスキーが置いてあるってことでテンションあがりました。
そしてそのなかで、ちょっと変わり種のウィスキーとしてマスターがすすめてくれたのがこちら。
「コルセオ キヌアウィスキー」
(写真が雑ですみません……。)
健康食品として話題の、あのキヌアで作ったウィスキーだということです。
栄養価が高く、NASAも「理想的な宇宙食」の素材のひとつとして認めているという、あのキヌア。
ウィスキーと言えばその多くは大麦、とうもろこしなどの穀物で作られますが、キヌアというのは聞いたことがありません。
どれどれお味は……
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やさしくてかるめのジャックダニエル、って感じでしょうか?
ジャックダニエルはバナナっぽさがけっこう強いですが、このウィスキーもちょっとバナナっぽさがあります。
ジャックダニエルの原料はとうもろこしが80%に、ライ麦と大麦
このキヌアウィスキーは、栄養価は高いものの糖度が少ないので、キヌア20%に大麦麦芽80%を加えて仕込みを行っているんだとか。
原料も製法も違うのに、同じようなバナナフレーバーがするっていうのもおもしろいです。
でもジャックダニエルほどは香りが強すぎず、少し水を加えるととても飲みやすいウィスキーでした。
ユニークなコルセア蒸留所
このウィスキーを作っているのがアメリカのテネシー州にある「コルセア蒸留所」です。
この蒸留所は、最近日本でも各地に誕生している「クラフトディスティラリー」と呼ばれるもののひとつ。
「マイクロディスティラリー」とも呼ばれていて、小規模な蒸留所のことです。
ここのオーナーのデレク・ベルさんという方が、
「過去に試みられたことには興味がない」
という精神で、次々と新しい試みを続けられている方。
その試みのひとつがこのキヌアウィスキーだったんですね。
そしてなんとキヌアだけじゃなく、アワ、キビ、オーツ、ソバなど、ありとあらゆる穀物でウィスキーづくりを試しておられるようで。
こういう人のおかげで、わたしたちは新しい、おいしいウィスキーが飲めるんだなぁ。
ウィスキーという、すぐに結果が出る世界ではないところでこうやって新しい試みを続けられる人って本当に尊敬します。
宮城狭に行ったときも、同じことをマッサンに思いました。
「初めてやる人」はなんにせよすごい。
コルセア蒸留所について、詳しくはこちら。
7740円……高っ!
日常にあるエンターテインメントとしてのバー
バーはひさしぶりに行ったんですけども、やっぱり「バー」というエンターテインメントはすばらしい。
(ちゃんと写真を撮ったのは1杯目だけ。。。)
このバーではウィスキーを注文すると、
基本はストレートで、
それにお水と少しの炭酸水。
というのがセットのようで。
まずはストレートで、それからほんの少しの炭酸水を加える、というのがマスターが最初にお客さんにおすすめする飲み方だそうです。
香りが立つから。
「まぁでもみんなそれぞれ好きなように飲めばいいんですよ。自分の好きな飲み方を見つけたもん勝ち」
というスタンスも良きかな。
そしてここのマスターがすごいのが、とんでもなく多趣味なこと。
写真に写っている銃もその趣味のひとつ。
クローゼットの奥から猟銃みたいなのを出してきたときは驚きました。
そしてなんとマスター、ヨットを所有していてキャンピングカーもかつて乗っていて、さらにはグライダーの操縦もできるそうで。
以前は写真の仕事をしていたということで、店内には銃だけでなくカメラもごろごろ。
趣味の活動をおさめた写真もたくさん見せてもらいました。
そのうえこんなウィスキーを600種類も集めてお店をやられてるんですから、話のネタに困ることはありません。
バーは単にお酒を飲むところじゃなくて、こうやっておもしろい人との出会いがあるから、つい行っちゃうんですよねぇ……(言い訳)
どんなお酒が飲めるのかと同じくらいかそれ以上に、どんなマスターがいるのか、どんなお客さんがいるのかも重要なのが、バー。
日常のなかにひそむ異空間。
でも意外と気軽に行ける異空間。
お酒が飲めない人は、ノンアルコールでも大丈夫。
エンターテインメントとしてのバーの楽しみを知ると、おとなになって(歳をとって)良かったなぁと素直に思います。
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