わたしが「ガンバ!」と声をかける日は永遠に来ない
ボルダリングをやっている人にはおなじみだろう、この「ガンバ!」という掛け声。
自分にとってギリギリの課題をのぼっていて、「あぁ…腕が限界…もうダメ…」となりつつ耐えていたりすると、常連さんやジムのスタッフの方が背後から「ガンバ!」(ガンバレの意)と声をかけてくることがよくある。
どうやらボルダリング界にはそういう慣習があるらしいということに初回で気づいたが、ボルダリングを始めて半年以上たった今でも、まだそれに慣れない。
ていうか苦手。
ていうか笑っちゃうんである。
あと2手でゴール、いけるかも……と緊張しながらのぼっているところに、
「ガンバ!」
と不意打ちで声をかけられると、
「『ガンバ!』って…!wwwww」
と、どうにも緊張がゆるんで脱力してしまい笑えてきて、ガンバレずに落ちてしまう。
応援してくれた人のことやガンバ大阪のことをバカにしているつもりはもちろん一切ない。
関係ないが、ガンバと検索すると「ガンバ大阪」が一番に出てくる。
そしてそのチーム名の由来については、
「ガンバはイタリア語で「脚」を意味する言葉。シンプルで強いチームを目指す、サッカーの原点である「脚」を強調した。「ガンバ」という響きは、日本語の「頑張る」にも通じる。」
らしい。
へぇ~。
てかなんでイタリア語?
閑話休題。
「ガンバ!」については、ただなんかもうその「ガンバ!」という掛け声のひびきが持つ妙な明るさと軽さとまぬけさとか、
それを大人の男性が発するときのかわいさとまぬけさとか、
それらにすっかり慣れている人たちはもうなんとも思わないのかもしれないけれど、
わたしは毎度毎度「フフッ」と笑いがこみあげてきてしまう。
わたしはまだ誰にも「ガンバ!」と声をかけたことがないし、これからもかけることはない。
だって「ガンバ」だよ。
ガンバ…………
わたしと同じように思っている人がいるはずと思い、「ボルダリング ガンバ」で検索してみると、
「ボルダリング ガンバ なぜ」
「ボルダリング ガンバ うるさい」
などと検索されたりしているようだ。
「うるさい」ってことはない。
そこまでひどいことは言ってない。
「笑っちゃう」って人はいないのか。
いくつかのサイトを見てみても、なんで「ガンバ」と声をかけるようになったのかについてはわからなかった。
グータッチはまだいける
ボルダリングでは他にも、課題をクリアした人と、それを見て応援していた人とがグータッチをする、という慣習もある。
グータッチとは、お互いのこぶしを突き合わせるしぐさで、巨人の原監督がベンチに戻ってきた選手とやっていたアレだ。
1塁のとこでもよくやっている。
このグータッチも苦手ではあるが、「ガンバ!」よりはまだいける。
ボーリングでストライクを出したときのハイタッチよりもかなりましだ。
ハイタッチよりグータッチの方が、浮かれてない感じがする。
ボルダリングにおけるこの慣習もなぜ定着したのかわからないが、とりあえずハイタッチじゃなくて本当によかったと思う。
「ガンバ!」とハイタッチのコラボなんて、わたしには無理だ。
わたしはただ、静かにのぼりたいだけなのだ。

↑↑↑こんなわたしでも、自然にハイタッチがでることってあるんだな……ということがわかった中国での初クライミング体験。
クライミング後の手のケアはしたほうがいいですね。
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