ガイドブックを見ても、さほどページがさかれていない「鹿港」
小さな街で見どころも少ないのかな~…と思いながら行ってみたところ、予想外によかった!!
台中からバスで1時間ほどと、日帰り旅には距離的にもちょうどいいです。
鹿港の魅力は、老街というノスタルジックな古い街なみのお散歩。
主な見どころとわたしが実際に行ってみたお店もあわせて紹介したいと思います!
にぎわう第一市場周辺と大人気の麺線糊専門店
わたしたちがバスを降りてまずむかったのは、街の中心部にある第一市場。
週末のちょうどお昼時だったということもあってか、とても賑わっていました。
中に入って見ると市場内には飲食店はほぼなく、食材を売るお店が並んでいます。
狭い道をスクーターが行き来していて、ぼーっと歩いているとなかなか危ない(笑)
わたしたちのような観光客はおらず、完全に地元の飲食店の人たちが食材を買い付けに来る市場って感じです。
市場の中よりも、ものすごい人でにぎわっていたのは市場の周りの通り。
飲食店や服屋などが両脇に並び、この通りがまた意外と長~くのびていて、どこまでもお店が並んでいます。
歩いているだけで楽しい、活気のある通り。
おいしそうな匂いの誘惑をふりきりながら、次の目的地である龍山寺のほうへぶらぶら向かっていきます。
すると、たくさんのお客さんでにぎわうお店を発見。
鹿港名物のひとつである「麺線糊」の専門店のようです。
店名は「王罔麵線糊」
お店の中央にどかーんとある大きな鍋からは麺線糊があふれていて、次から次へとお椀に盛られていくのが圧巻。
メニューはこの麺線糊のみで、1杯25元(90円)です。
円卓に相席で、席に着いたとたん目の前に置かれる麺線糊。
テーブルのまんなかには山盛りのパクチーと醤油などの調味料がたくさん置かれていて、みんなこれで自分好みの味に調整しながら食べていました。
向かいに座っていた子供が調味料を指さしてわたしに何か言ってきたので、大人しく指示にしたがい、テーブルにある調味料を適当に入れてみます。
とろとろのスープに、具は小さな豚肉?のかけらが数個。
なんだろう、特にめちゃくちゃおいしい!っていうわけではないんですが、ほっとするというかやさしい感じの味と食感。
円卓で知らない人たちとみんなで同じものを食べる、というのもいいもんですね。
静かにたたずむ龍山寺
第一市場の混雑を離れて、静かな路地を選んで龍山寺へ。
鹿港は、ふっと入ったなんでもない路地がノスタルジックというかちょっと味がある感じでイイです。
台湾の第一級古跡に指定されているという、鹿港一の名刹「龍山寺」
なのに意外と観光客が少なく静かで、さっきの第一市場の雑踏が嘘のようです。
龍山寺、というだけあって、龍の柱が立派でかっこいいー。
後殿には、日本統治時代に西本願寺が持ち込んだ阿弥陀如来が祀られているそうです。
顔つきで、なんとなくコレじゃないかな?と思った像があったんですが、それが正解かどうかはわかりませんでした…。
鹿港名物の行列ができる肉まん「阿振肉包」
麺線糊を食べたあとに豆花を食べ、まだお腹に余裕があったので鹿港名物の肉まん屋さんへ。
ガイドブックによるとここ「阿振肉包」は、台湾中にその名を知られる肉まんだとか。
ほんまかいな。
と半ば疑いながら行ってみると、少し行列ができていました。
そしてみんな、めちゃくちゃ大量に箱買いしていってる。
とりあえず人気はほんとのようです。
中に入ると、奥のほうでスタッフが肉まんを蒸し器に入れたりと忙しく働いていました。
ここは基本箱買いで、バラ売りも対応してくれているそうです。
1個20元(72円)の肉まん。
見た目はごくごくふつー。
ふつーにぱくっといったら、肉汁がブシャーと飛び出てきてびっくり!!
写真で伝わりますかね?肉汁感。
こんなジューシーな肉まん食べたことない。
こりゃ確かにウマいわ……となった肉まんでした。
れんが造りの細い路地を歩くのが楽しい九曲港
腹ごなしに再びお散歩。
中山路と民族路の交差点を入ってすぐの路地に、「九曲巷」の入り口があります。
鹿港では旧暦の中秋節後に「九降風」といわれる季節風が吹くので、その強い風や砂を防ぐためにつくられたのがこのレンガ造りの小道だそうです。
表通りの喧噪から離れて、ふっと迷子になったような気持ちになる不思議な道。
そこを抜けるとまた、両側にレンガ造りのお店が並ぶにぎやかな通りに。
なんとなく歩いているだけでもあちこち写真を撮りたくなるような、楽しい道です。
老街を歩いて天后宮へ
九曲巷を抜けて老街の方へ入っていくと、さらににぎわいが増します。
そもそも鹿港の老街とは、埔頭街、瑤林街、大有街という3つのエリアのこと。
特に埔頭街がものすごいにぎわいです。
この日は週末だったので、台湾国内の観光客も多そうでした。
昔の面影を残しながらも観光地としてきれいに整備された老街は、予想していたよりもかなり広範囲
もっとひっそりとした感じを想像していたので、観光客の数にも驚きました。
老街をひとまず抜けた広場のところにある「天后宮」にようやく到着。
鹿港を代表する史跡のひとつ「天后宮」
民間信仰を集める海の女神「媽祖」が祀られているそうです。そっか、鹿港はその名の通り港町だから、海の女神なんですね。
天后宮でおもしろかったのがこれ。
なんと賽銭箱です。
描かれている絵はそれぞれ健康や金運などの神様で、その下にある丸いのが鐘。
参拝客は好きな神様の下の、丸い小さな鐘を目がけて小銭を投げ、見事鐘に当たって鳴らして、その下にある黄色い箱に小銭が入れば願いがか叶う!ってことみたいです。
難易度高すぎ(笑)
わたしも金運の神様目がけて投げてみましたが、全然当たりませんでした!
ジュディ・オングも来店の怡古斎人文茶館でかき氷を食べてみた
一日たくさん歩いたので、鹿港の〆としてお茶をしようと、ネットで調べた「怡古斎人文茶館」というお茶屋さんへ。
店頭にはここの名物らしい杏仁茶がずらりと並べられていました。
茶藝館のような格式高い感じはなく、カフェのような雰囲気です。
カウンターの下にたくさん貼ってある木の板は…いろんな人のサイン??
わたしたちが座ったテーブルに写真が挟んであって、あれ、これ誰だっけ…と思ったらジュディ・オングさん!
台湾の歌手と言えばテレサ・テンと思ってましたが、そういえばジュディ・オングさんもいたー!
わたしはここのおすすめのかき氷を注文。70元(250円)
かき氷にきなこって、たしかにアリですね。
黒いのは仙草ゼリーで、初めて食べました。
その名前からなんとなく薬っぽい味を想像してたんですけど、そんなこともなくおいしかったです。
彼氏は杏仁茶40元(145円)
とろみがあってこっくり、マイルドでおいしい杏仁茶でした。
まとめ
鹿港は、これ!と言った大きな名所を見る、というのではなく、街歩きを楽しむ場所という感じです。
昔の面影を残しながらもきれいに整備された老街周辺など、見どころはコンパクトな範囲にまとまっているので全部歩いて観光できます。
というかむしろ、歩いて小さな路地に迷い込んでみたりするのが楽しいです。
鹿港は阿振肉包や麺線糊、他にも牡蠣オムレツなど名物もいろいろとあるので、食べ歩きもおすすめです!
台中から鹿港への行き方
台中から鹿港へは、台中駅前のバスターミナルから中鹿客運9018「鹿港」行きが1時間に1~2本出ています。帰りも同様です。
料金は片道96元(345円)、所要時間は約1時間です。
彰化客運というバス会社から6933「鹿港」行きも出ていますが、こちらは停車するバス亭がめちゃくちゃ多く中鹿客運より時間がかかってしまうので、中鹿客運がおすすめです!
写真は鹿港の中鹿客運のバス亭。
バスが小さくて、乗れずに次の便にまわされてしまった人たちもいたので、チケットを買ったら早めに並んでおくといいと思います。
台中は見どころがあちこちに分散していて、バスも乗りこなす必要があってけっこう大変なので、効率的にいろいろまわるならツアーがおすすめ。
鹿港は街歩きが楽しい場所だし台中からはバス1本で行けるので、自力で行ってゆっくり半日観光して、比較的行きづらい彩虹眷村と高美湿地はあわせてツアーでまわってしまうのが最も効率がいいと思います。
台北から1日で、鹿港を含む台中の見どころを全部まわれるツアーもあります。
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