韓国と朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)とは、北緯38度線によって南北にわけられた分断国家。
個人が自由に行き来することはできませんが、ソウル市内の非武装地帯(DMZ)である以下2つの場所では北朝鮮を間近に感じることができます。
- 板門店という地区(共同警備区域)
- 烏頭山統一展望台
板門店のほうはバスツアーが組まれていて、アクセスが楽&個人では行けないような場所にも行ける人気のツアー。
烏頭山統一展望台のほうは、それを含むツアーもありますが個人でも行ける場所。
今回わたしは「烏頭山統一展望台」のほうに個人で行って北朝鮮を実際に眺めてきたので、行き方と展望台のようすを紹介します。
ただ板門店ツアーの方がいろいろ巡れるし楽なので、行ける人はそちらのツアーを利用するのがおすすめです。
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非武装地帯(DMZ)とは
そもそも非武装地帯(DMZ)とは?(※DMZはDe-Militarized Zoneの略)
1950年6月25日に勃発した朝鮮戦争により、韓国と朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)は分断。
停戦協定によって北緯38度線付近に設けられた軍事境界線をはさんで、南北それぞれ2km、計4kmにわたる地域が非武装地帯(DMZ)となっています。
武力衝突を防ぐためにDMZ内では武装・軍隊の駐屯・武器の配置・軍事施設の設置は禁止。
一般人の出入りは統制されていて、個人では見学できない場所があったりアクセスも良くないので、DMZを効率よく観光するならバスツアーがおすすめとなっています。
非武装地帯(DMZ)へ行くならklookのツアーが安い
非武装地帯(DMZ)へ行くならバスツアー参加がおすすめ。
そして調べてみるとツアー会社はklookというところが他のツアー会社と比べると半額くらい(約4,000円)で断然安く、口コミも良かったのでおすすめです。(KKday や VELTRAだと約8,500円)
本当はわたしたちもそのツアーに申し込むはずだったんですが、たまたま韓国の祝日でツアー定員が満員の日があったり、日程調整がうまくいかず今回は残念ながら断念!ということで、自力で烏頭山展望台の方へ行った次第です。
烏頭山統一展望台への行き方
烏頭山統一展望台へは、まずはソウル市内から出ているバスに乗り、展望台近くのバス停で下車。
展望台へ向かう無料シャトルバスが違うバス停から出ているので、そこまで徒歩で行って乗車。
という流れで、乗り継ぎなどを考えると片道1時間半~はかかります。
弘大入口(ホンデイック)駅の1番出口を出て左側に100mほど歩くとバス停があるので、そこから2200番のバスに約50分乗車。
맛고을.국립민속박물관(読み方がわからずすみません)というバス停で下車し、そこから展望台への無料シャトルバスが出ているバス停へ歩いていきます。(徒歩約10分)
以下は、展望台への無料シャトルバスが出ているバス停。


かつてはサービスエリアみたいな感じだったっぽい?ですが、今はお店などは営業しておらず建物は廃墟状態でした。
トイレだけは別にあって、意外ときれいで良かったです。
展望台は月曜定休で10:00~17:00までの営業(入場締切は16:00)

シャトルバスが出ているのは土日・祝日のみで、平日の運行はなし。13:00~15:40のあいだ、30分に1本です。(7月・8月は20分間隔)
以前は平日もバスが出ていたみたいなんですが、コロナの影響でしょうかね。今後の状況は変わるかもなので、事前にチェックできればしておいた方が良さそうです。
けっこう大きなバスが来ます。

ちなみに、韓国は国防上の理由からGoogleマップに詳細な地図のデータを提供していないため、Googleマップでは経路検索やお店の情報が不完全だったりします。
なので、韓国内ではNAVERマップという地図アプリを使うのがおすすめです。

無料の望遠鏡で北朝鮮を対岸に観られる烏頭山統一展望台
無料シャトルバス乗り場からバスに乗り、5分くらいで烏頭山展望台に到着。

新しい感じできれいな建物です。
これは……誰の銅像だったっけな。

銅像の向こうに、イムジン川を挟んで北朝鮮が肉眼でもよく見えて、「おお、あれが……」という感じ。

きれいに整備された農地が広がっています。
展望台の中へは、入り口を入ってすぐのところにある自動券売機でチケットを買って入場。

大人1名3,000ウォン(約300円)でした。
中に入ると、アート作品や北朝鮮と韓国の歴史などを説明する展示がいろいろあります。



が、ほぼ韓国語の説明しかなく細かいところは全くわからない……。韓国側がどんな説明をしているのかは知りたかったですが。
まぁでもここへ来たわたしたちの1番の目的は「肉眼で北朝鮮を見る」ということ。
展示スペースは流し見をしてさらっと通り過ぎ、展望台へあがります。
屋上の展望スペースには韓国の国旗が掲げられており、見晴らし最高!

望遠鏡は無料で各階に何台か設けられているので、そこまで混雑しているということもなく好きなだけ北朝鮮が拝めました。
観光客のほとんどは韓国人で、わたしたちのようなその他外国人は数人といった感じでしょうか。

みんなが望遠鏡を覗いているさまがなんだかおもしろい。笑
イムジン川はところどころ干上がっており、徒歩と少し泳げば対岸まで行けそうな感じがしちゃいます。

真下の監視塔?みたいなところには人影は認められませんでしたが、常に誰かいたりするんでしょうか。

北朝鮮にカメラを向けてズームしていくと住宅がわりとちゃんと見えて、なんだかわかんないけどワクワク。

韓国側からこんなに覗かれていることを住民はどう思っているのか……。
北朝鮮としても、韓国側から見えるこの村は特別きれいに整備したりしているのかな……などと思ったり。
中腰で望遠鏡を覗いてあちこち見ていると、道の手前にトラクターらしき車と人影が見え、第一村人発見に思わず「あっ‼人がいる‼」とツレに報告。

「なになにどこどこどこ」とツレも謎に興奮。
続けて、田んぼのあぜ道を歩いている3人組、山あいをバイクで走っている人を発見しては、いちいち「おおっ!」とテンション上がりました。
そして、視線をずっと東方向に向けていくと、北朝鮮の国旗がはためいているのを発見。

うわー、ほんとに北朝鮮だ。(アホな感想)
そして、川沿いに有刺鉄線?のような鉄柵がずっと張られているのも確認できました。

ひるがえって韓国側ソウル市内へ視線を戻すと、手前こそ田んぼや畑が広がっていますが奥には高層ビルが立ち並ぶ都会的な街並み。


こんなに近くに暮らしている人々の暮らしの歴然とした差に、呆れてしまうような、なんとも言えない気持ちになります。
最上階には広くてきれいなカフェがありました。


ふつうにおしゃれだなおい。コーヒー1杯600円くらいと少々高めです。
北朝鮮を眺めつつゆっくりアイスコーヒーを楽しむという経験も、これ1回きりでしょう。

ただ対岸の北朝鮮を眺めるというだけのことに行き帰りの時間を合わせて半日を費やしましたが、来て良かったです。
烏頭山展望台に行く前にバス停近くで食べたご飯がおいしかった
展望台へのバスが出ているバス亭に向かう道すがらに、飲食店が何軒かあったのでそこで昼食をとりました。

いかにも観光客向けのような大きなレストランがあったり、ローカルな食堂があったり。
このあたりはどうやら豆腐が有名?らしく、行列のできているお店もありました。

わたしたちはぶらぶらと歩いて何軒か見て、工事現場のおじさんたちで店内がいっぱいになっていたこちらのお店に行ってみることに。(写真手前の羊の看板のお店)

地元の人たちがたくさんいるなら間違いないでしょう、ということで。
店の外に少しだけ日本語が書かれていたので日本語メニューがあるか期待したものの、ほぼ無し。

壁に貼られたメニューにGoogleレンズをかざしてなんとか解読します。

右側が定食メニューで、どれも1,000円くらいです。
わたしは「ヘジャングク」という牛肉ダシのスープの定食を、ツレはイカ炒め定食を注文。

ヘジャングクは韓国では「酔いざましのスープ」という意味らしいです。予想よりもお肉たっぷりでけっこうなボリュームでした。
イカ炒めは想像通りのビジュアルと味で安心安定のおいしさ。

キムチやナムルが自動的にたくさんついてくる韓国の定食、野菜不足になりがちな外食でほんとにありがたいです。
こんなに食べられないよ~と思っていたスープも、二人でシェアして完食。地元のふつうにおいしいご飯屋さん、って感じで大満足でした。
展望台のカフェでも、サンドイッチなどの軽食は食べられます。
韓国・北朝鮮・在日韓国人について理解が深まる1冊『兄 かぞくのくに』
ちなみに、帰国してから北朝鮮について何か本を読みたいと思ってこちらの本を読んだらすごくおもしろかったので、「北朝鮮とはどんな国なのか?」「在日韓国人の人の状況とはどんなものだったのか?」などに興味がある人はぜひ読んでみてください。
著者の一家は朝鮮半島から大阪に渡ってきて暮らしていたものの、父親が朝鮮総連幹部だったため、「帰国事業」として「楽園」とうたわれた北朝鮮に息子3人を「帰国」させます。
だが、実際には北朝鮮の暮らしは満足に食べるものもない、病気をしても治療が受けられないというひどいものでした。しかし兄たちはもう日本に帰ることは許されません。
北朝鮮に住む息子たちにせっせと物資を送る母親、兄から工作員になることを持ちかけられる著者……。
著者の実体験をもとに、国家と思想に引き裂かれた家族を描いたドキュメンタリーノベルで、韓国・北朝鮮・在日の人たちについての理解が深まる1冊となっています。
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